World Jazz Gallery PresentsWorld Jazz Tour navigated by Edward Simon |
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Room #02
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Recorded at Clinton Studios, NYC |
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1. The Story Teller
Kevin Eubanks
Josiah Gluck : Engineer |
メジャーリーガーの国アメリカにおいては、ポップスとは 違って売り上げを競う音楽ではないはずのジャズでも有効 なキャッチコピーが求められているようである。"Bright New Star"(若いのにこんなに凄い!)とか "Old Legend" (伝説の巨人が久々に放つ力作!)といったような宣伝文 句を随分見てきたような気がする。 でも、"Bright New Star" の看板が通用するのはせいぜい 3作目くらいまで。メジャーレーベルの総力を挙げてのバ ックアップによるデビュー作が結果的にその新人のベスト の作品となってしまった例は少なくないように思う。(も ちろん、Dave Valentin のようにずっと第一線で活躍を続 けている人もいる。この人のデビュー作であり、GRPレ ーベルの貴重な第一歩を記した作品は "Legend"。1978年の 発売で、今聴いても新鮮な魅力に溢れた作品である。) 懐かしのGRPということでついつい寄り道してしまった。 "Mindgames" の約半年後に録音された "The Searcher" も 10代の Edward Simon の演奏を記録した貴重な作品である。 "Mindgames" とはまったく違ったコンセプト(フュージョ ン寄り)の作品である点が興味深い。Kevin Eubanks がリ ーダーということもあるが、「天才少年現る!」というよ うなキャッチコピーはとくになかったようである。 そもそも、そんなコピーは失礼に思われるくらい、この作 品で聴かれる Edward Simon のプレーぶりは落ち着き払っ ていて堂々たるもの。フュージョンタッチの演奏ながら、 キーボードはアコースティックピアノが中心という辺りに Kevin Eubanks が彼の才能をいかに高く評価していたかが 伺われる。自作の "Sandra" はとても美しい作品。 それにしても、レコード店での "Kevin Eubanks" のコーナ ーは寂しい限りである。このCDも実は中古ショップで見 つけた。一昔前(80年代)の大人気ぶりを思うと隔世の感 がある。"Smooth Jazz" の先駆けのようなサウンドは再評 価されてもいいように思うのだが...。 Edward Simon's website |
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Edited by Kazunori KONO, January/19th/2004
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