World Jazz Gallery PresentsWorld Jazz Tour navigated by Edward Simon |
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Room #01
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Recorded at Systems Two Recording Studio, |
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1. Dolemite
Greg Osby : Alto & Soprano Sax,
Joseph Marciano : Engineer |
ラテン系、それもカリブ海出身のジャズピアニストと言え ばMichel Camilo、あるいはGonzalo Rubalucabaの強烈な 太陽の照り返しを連想させる演奏が思い起こされるのでは ないだろうか。そういったイメージからすれば(カリブ海 に面した)ベネズエラ出身のピアニストで、現在はNYの ジャズシーンで目覚ましい活躍を見せているEdward Simon のプレイは随分と大人しく聞こえてしまうかもしれない。 Edward Simonは1969年にベネズエラのCordon(北西部、ベ ネズエラ湾の入り口付近に位置する原油積み出し港のある 町)に生まれた。幼少から高い音楽的才能を示したEdward に対し、父親はアメリカで本格的な音楽教育を受けさせる ことを決断する。 16才で単身アメリカに渡ったEdwardはフィラデルフィアの 音楽学校でクラシックピアノを学ぶ。「クラシック音楽の 伝統を学ぶことは私にとって重要だ。」というEdward自身 の言葉は、"Silver Tone"とも称される聴き手の内面に訴 えかけてくるような深いタッチに如実に反映されている。 Edwardは音楽学校で学ぶ傍らジャズミュージシャンとのギ グを重ね、ベーシストCharles Fambroghの紹介でアルトサ ックス奏者のBobby Watsonが率いるHorizonに参加する。 まだ18才であった。そしてそれとほぼ同時期にGreg Osby、 Kevin Eubanksといった有名なミュージシャンとのレコー ディングが相次いで実現している。 ここで紹介する"Mindgames"はEdwardの記念すべきファース トレコーディング。Greg Osbyが描き出す(一見、一聴?) アブストラクな音世界にキーボードとシンセサイザーで彩 りを添えている。Edward自身の作品"Thinking Inside You" で聴かれるある種内省的な音世界には驚かされてしまう。 Edward Simonはおそらくもっとも共演を望まれているピア ニストの一人。彼の足跡を辿ることで現代ジャズの動向が 見えてくると言っても過言ではない。私見ながら、21世紀 のジャズシーンを担う重要人物の一人と考える所以はここ にある。 |
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Edward Simon's website | ||||||
Edited by Kazunori KONO, Dec/22nd/2003
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