アルコール依存症 (morbid) dependence on alcohol
アルコール依存症について様々な文献、入院中勉強会で教わったこと、Gの考えなどを簡潔に述べます。
辞書で調べると「酒類を長期にわたってしゅうかんてきに飲用しているうちに、やめようとしても止められなくなる状態。胃腸炎症状、顔面や鼻の毛細血管の拡張、精神的・道徳的退廃などを生じ、禁酒すると禁断症状をおこす。慢性アルコール中毒」と書いてあります。
Alcoholic、Alcoholismなどいろいろな呼び方があるみたいですが、世間では長いこと誤解と偏見にされられてきた病気です。れっきとした病気です。Gも入院費に保険を使ったのですが、診断書にアルコール依存症と書いても保険は適用されました。
意思が弱いと非難されたり、社会からの脱落者と言う烙印を押されるのを恐れたり、飲酒が出来なくなるのがいやで自分がアルコール依存症であることを認めようとしません。
実際には、年齢、性別、社会的地位などに関わりなく、習慣的に飲酒をする人手あれば誰でも依存症になる可能性があります。現在は若年層や女性の依存症者が増えてきています。
アルコールは脳の神経に作用して気分を変える働きをしたり、脳をマヒさせる作用があるので「酔い」を引き起こし、その酔いの快感から再び飲酒への欲求が生まれます。さらに習慣的に飲酒しているうちに「耐性」がつき、同じ量では酔いの快感を味わえなくなるため、だんだんと量が増え飲む回数も増え依存が進行し、アルコールなしでは気分が落ち着かなくなります。
アルコール依存が進むと脳は体の中には常にアルコールが入っている状態を普通の状態と考えるようになり、突然アルコールが切れると、自律神経のバランスが崩れ、発汗、微熱、イライラ、不眠などの離脱症状が出ます。ひどくなると、手の震え、全身の震え、幻覚妄想などの離脱症状が出ます。Gの離脱症状はうつ状態と不眠、大量発汗、微熱、イライラでした。こうした離脱のつらさを防ぐためにも、飲酒せずにはいられなくなってしまうのです。
身体にも影響をあたえます。肝臓病や糖尿病、胃腸障害、高血圧などさまざまな病気を起こし依存症を治さない限り待っているのは確実に「死」です。
家庭環境の悪化、仕事効率の低下、信用を無くす、会社をクビになる、警察の世話になる、などなど次々と生活に支障が起こっているにも関わらず、「まだ、大丈夫」と問題を過小評価し、否認します。本人は「酒」がない生活は考えられないのです。
アルコール依存症者の定義として
○アルコールを調節して飲むことが出来ない「飲酒のコントロール障害」が出現する。
○アルコールが切れてくると離脱症状が出現する。
○連続飲酒がある。(48時間以上からだの中にアルコールが残っている状態、それだけ飲み続けている。)
などがあります。あなたは大丈夫ですか?
アルコール依存症かそうでないかを確かめる基準として下記のようなものがあります。
「久里浜式アルコール症スクリーニングテスト」(KAST)
●最近6ヶ月の間に次のようなことがありましたか?
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1 |
酒が原因で、大切な人(家族や友人)との人間関係にひびが入ったことがある |
ある |
3.7 |
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ない |
-1.1 |
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2 |
せめて今日だけは酒を飲むまいと思っても、つい飲んでしまうことが多い |
あてはまる |
3.2 |
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あてはまらない |
-1.1 |
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3 |
周囲の人(家族・友人・上役など)から大酒飲みと非難されたことがある |
ある |
2.3 |
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ない |
-0.8 |
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4 |
適量でやめようと思っても、つい酔いつぶれるまで飲んでしまう |
あてはまる |
2.2 |
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あてはまらない |
-0.7 |
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5 |
酒を飲んだ翌朝に、前夜のことをところどころ思い出せないことがしばしばある |
あてはまる |
2.1 |
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あてはまらない |
-0.7 |
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6 |
休日には、ほとんどいつも朝から飲む |
あてはまる |
1.7 |
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あてはまらない |
-0.4 |
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7 |
二日酔いで仕事を休んだり、大事な約束を守らなかったりしたことが時々ある |
あてはまる |
1.5 |
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あてはまらない |
-0.5 |
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8 |
糖尿病、肝臓病、または心臓病と診断されたり、その治療を受けたことがある |
ある |
1.2 |
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ない |
-0.2 |
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9 |
酒がきれたときに、汗が出たり手が震えたり、イライラや不眠など苦しいことがある |
ある |
0.8 |
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ない |
-0.2 |
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10 |
商売や仕事上の必要で飲む |
よくある |
0.7 |
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ときどきある |
0 |
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めったにない |
-0.2 |
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11 |
酒を飲まないと寝つけないことが多い |
あてはまる |
0.7 |
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あてはまらない |
-0.1 |
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12 |
ほとんど毎日、3合以上の晩酌をする(ウィスキーなら1/4本以上、ビールなら大瓶3本以上) |
あてはまる |
0.6 |
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あてはまらない |
-0.1 |
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13 |
酒の上の失敗で警察のやっかいになったことがある |
ある |
0.5 |
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ない |
0 |
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14 |
酔うといつも怒りっぽくなる |
あてはまる |
0.1 |
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あてはまらない |
0 |
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合計点 |
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<判定方法>
2点以上 :重篤問題飲酒群
2〜0点 :問題飲酒群
0〜−5点:問題飲酒予備群
−5点以下:正常飲酒群
ちなみにGは12.8点でした。超スーパーアルコール依存症ですね。
G流に解説をすると2点以上の重篤問題飲酒群であれば「さっさと断酒を決意してアルコール科のある病院に入院しなさい!そしてアルコール依存症というものを理解しなさい!」それが出来なければ行き着く先は決まっています。行き着く先は自分で頭を整理して考えて見てください。 2〜0点の問題飲酒群であれば、まずアルコール科のある病院に行きアルコール依存症がどういったものか教えてもらって下さい。そして断酒を決意してください。外来に通いつづけるか出来れば入院した方が断酒の手助けになるでしょう。 0〜−5点の問題飲酒予備群であればアルコールに対する考え方を少し変えてみて下さい。とりあえず上記のKASTであてはまった項目で実際にあったことをよく思い出してそこにどうアルコールが関係していたのかを考えてから考え方を変えていきましょう −5点以下の正常飲酒群であればアルコールを十分楽しんでください。ただ、アルコールが飲酒量によって薬にも毒にもなる薬物であることを知っておくことが大事だと思います。
アルコールは麻薬などと同じ依存性のある薬物です。依存度は覚せい剤やヘロインと同じくらいです(依存度についてはGの記憶がちょっとあいまいです。勉強会のノートにも書いてありません。先生、もしこれを見たらもう一度教えてください)。アルコールは合法ドラッグなのです。ちなみに依存性がある合法ドラックで日本で認められているものはアルコールのほかにタバコ、睡眠剤、安定剤、モルヒネなどがあります。アルコールは薬なのです。「酒は百薬の長」という言葉がありますがあくまで適度な飲酒です。男性(女性もだったかな?)のデータでは1週間にビールなら500ml缶14本未満、日本酒なら14合未満なら全く飲まない人より健康になります。
日本での飲酒人口が約6000万人程度、そのうち約230万人程度がアルコール依存症者といわれています驚くべきことに飲酒者26人に1人がアルコール依存症者という計算となります。精神疾患の中でも罹患率が高く、各人の性格や意志にかかわらず誰でもかかる可能性がある病気であるとも言えます。参考までに、この230万人という人数はWHOの算出方法により割り出されたものです。日本では統計的にほぼ毎日純アルコール量で150ml(日本酒約5合半、ビール大瓶約6本、ウイスキーではダブルで約6杯)以上飲む習慣のある人を「大量飲酒者」と呼んでおり、厚生労働省でもこの大量飲酒者をアルコール依存症に近い存在とみなしているようです。この人数は、さらに毎年増え続けるアルコール消費量の増大に比例しています。この背景は、日本のあちこちで日常的にみられる安いアルコール飲料、CMによるアルコール消費の刺激、自販機やコンビニエンストアで簡単に手に入りやすさ、飲酒しやすい状況があるものと思われます。近い将来、日本でアルコール依存症は一般的な病気になってしまうかもしれません。規制されるのは年齢だけです。規制はされていてもアルコールは楽に買うことができます。自動販売機が年齢認証製になっても成年者の身分証明書を手に入れればすむことです。スーパーやコンビニでは無視する定員もいるでしょうし、「親や兄弟に頼まれた」と言えば20歳未満の人でも買うことが出来ます。現在、アルコールを飲んでいる人が初めて飲酒をしたのが20歳より若いときだった人の方が多いことでしょう。国は何らかの策をたてても結局は新たな犯罪が生まれるだけです。過去にアメリカの禁酒法を見ても分かるとおりお上が何か対策を取っても抜け道はいくらでもあり余計に犯罪が増えていくのです。電車の駅のホームから完全に吸殻入れを撤去すると駅ホーム端の下にはタバコのポイ捨てが目立ちます。逆に、ホームに吸殻入れを設置している駅ではタバコのポイ捨ては殆んど見られません。それと同じです。
日本をイスラム教の国にすれば別ですが(Gは宗教が好きではありません)。
アルコール依存症は一度なってしまうと一生治らない病気です。ただ断酒を続けていれば回復の出来る病気です。節酒でもなく禁酒でもなく断酒のみです。病院や自助会はアルコール依存症を治してくれるところではありません。断酒の手助けをしてくれるところです。無理やり病院に入院させられた人は、無事退院できてもまたすぐに飲酒してしまう人が殆んどではないでしょうか。自ら断酒を決意しない限り回復はありません。とGは思います。
アルコール依存症が家族にいて本人がアルコール依存症だと認めない場合はまず、家族の方が病院に行って相談しましょう。病院では、アルコール依存症の周りにいる方でその問題を感じた方、一般的には妻や夫、両親や子供、兄弟が多いと思うのですが病院で相談すればそこから治療が始まります。家族の方が、アルコール依存症の方のことを思って一生懸命に尽くしている事が、かえって飲み続けるために都合を良くしたりしている事があります。そんな事を教えていただいたり、病気のことを知ったり、同じ悩みを持った方々に出会うことを通じて、相談に行った方が、楽になると思います。
アルコール依存症の人、もしかしたら自分がアルコール依存症ではないかと思っている人、取り合えず病院に行ってみましょう。病院に行くことは決して恥ずかしいことではありません。なぜなら、アルコール依存症は病気なのですから、立派な病気です。風邪だって、糖尿病だって、癌だって病気です。同じ病気です。誰も好きで病気になる訳ではありません。運悪く病気になってしまったのです。病気にならなかった人はたまたま運が良かっただけ。
風邪はほおっておいても治るかもしれませんがアルコール依存症、糖尿病、癌、などは決して医者の手助けなしに回復しません。先にも書きましたがアルコール依存症、糖尿病は死ぬまで治ることはありません。ただ回復できるのです。以前の生活にもどれるのです。ただアルコール依存症は癌と同じで再発することがあります。回復したと思って節酒を試みてスリップしたり、仕事や家庭のストレスでスリップしたり、意味も無く飲んでしまったり、書き上げたらきりがありません。ただ、スリップした場合その先に待っているのは更にひどいアルコール依存症です。もしあなたが再飲酒してしまったらスリップする前に再飲酒したことを反省し、何故再飲酒したのかを分析して新たな断酒に向かいましょう。ちなみにGは読んだ本では再飲酒は避けて通れない道と書いてありました。Gは死ぬまで避けて通るつもりですが。
アルコール依存症は進行性?の病気です。(適切な表現でしょうか?先生教えてください)何度もスリップをして病院で回復してもそれを繰り返していたらどんどんアルコール依存症になりやすい体質になっていき最後には回復不可能にまで陥ってしまいます。(ほんとか?)
アルコール依存症になって回復した人はスリップしてしまう前に気付きましょう「自分は一生、酒を調節して飲むことが出来ない」のだと。
〜以降はまた考えがまとまったら書きます〜
アルコール依存症の形成と特徴 By Wikipedia
通常は飲酒行動を、主にアルコールによって得られる肉体的・精神的変容に求めることが多いが、初めの頃は毎日飲むわけではなく、何かの機会に時々飲むだけという機会飲酒から始まる。しかし、何らかの原因で毎日飲む習慣性飲酒に移行することも多く、習慣性飲酒となると同じ量の飲酒では同じように酔うことが出来なくなり、次第に飲酒量も増えていくことになる(耐性の形成)。つまりアルコール依存症になることはこの「習慣性飲酒」と深い関係があるということになる。
もちろん、習慣性飲酒をする人全てがアルコール依存症患者であるとは言えないが、何等かのきっかけがあればさらに飲酒量が増え、いつの間にか依存症に陥ってしまうという危険性は十分孕んでいると言える。さらに、アルコール依存症患者の症状及びその周囲を取り巻く社会への影響から、この病気は次の特徴を持っていると言える。
・進行性疾患
自分が依存的に飲酒していると気付かずにそれを続けるとさらに飲酒量が増えて症状が悪化し、悪循環に陥る。
・慢性疾患
一度依存に陥ると回復が極めて困難である。いわゆる「上手に酒を飲む」ということが出来なくなる。
・人格変化を引き起こす疾患
依存に陥ったことを周囲のせいにしたりして攻撃的・他罰的・自己中心的な性格になる。或いは逆に自分のせいにして自虐的になり、後悔・不安・孤独に苛まれるようになる。
・不治の疾患
一般に、一旦アルコール依存症になったものが元の機会飲酒者に戻ることはほとんど不可能であるとされている。
・死に至る疾患
適切な対処をしなければ、内臓疾患あるいは極度の精神ストレスなどによる自殺・事故死など、何等かの形で死に至る。
・家族にも何等かの悪影響を及ぼす疾患
飲酒による問題行動により、その家族は常にストレスに苛まれることになる。家族は常に飲酒をやめさせることばかり考えるようになり、家族まで精神疾患を罹患してしまうケースも少なくない。家族との信頼関係の亀裂に始まり、別居や離婚へと発展して家族が崩壊する原因となったりする。
一見すると本人が自分の判断で好んで飲酒している様にみえ、患者自身も好きで飲酒していると錯誤している場合が多い。その為、患者にアルコール依存症のことを告げると「自分は違う」などと激しく拒絶をされることも多々ある。しかし、依存が重度になると断酒によって肉体的・精神的に禁断症状が出るため、楽しむためではなく禁断症状を避ける目的で飲酒を繰り返すことになる。ゆえに、このような状態に陥ってしまうともはや自分の意志だけで酒を断つことが極めて困難となる。
≪おまけ≫
「アルコール中毒とアルコール依存症の違い」
この二つは医学的には別なものです。アル中は俗称で、医学的にアルコール中毒と言います。アルコール中毒は、アルコールを体内に入れたことによる好ましからざる結果を言い、まさに中毒です。この用語には、人が自分の意志で飲酒したかどうかは問われません。例えば、コンパで無理に一気飲みさせられて、呼吸が止まってしまう状態になった場合、急性アルコール中毒と言います。それに対して、アルコール依存症とは、自分の意志で繰り返しアルコールを求め飲む習慣です。難しく言えば「薬物探索行動」を指して依存と言います。症とつくのは、病的な飲酒習慣や薬物探索行動を示すようになった時です。